'96 VOLVO 850 S2.5 エバポレーターの交換

20080514181027.JPGのサムネール画像

 

850・V70のトラブルとしては非常に多いエバポレーターのトラブルです。
純正部品の新品を購入した場合、部品代+工賃で10万円オーバー!のオーナー様
にとっては頭の痛いトラブルです。


今回の車両は96年式の850 S2.5。850の中では比較的新しい内部構成を持つ
855(エステート)です。走行は10万キロオーバー。

エアコンがまったく効かず、ガスも抜けているようでしたのでエバポレーター
トラブルと判断し、ユニットを交換することにしました。


20080513201650.JPG

ダッシュボードカバーを外したところです。850のダッシュボードは
上下2分割になっていますので、それ以前のVOLVOよりもカンタンに
ダッシュボードの取り外しが出来るようになっています。

それでも「比較的マシ」という程度で、ここまで分解するには相当の
時間と経験を要します。


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中央に見える四角い2つの穴を持つユニットがエアコンユニットです。

今回の修理では、このユニットを丸ごと取り外します。



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エンジンルーム側からところ。
写真はすでにエアコンユニとを取り外した後なので、画像右側にある

エアコン吸気口がぽっかりと空いているのがわかります。



20080514140840.JPG


エアコンユニットを取り外したところを助手席側から撮影。
中央に銀色の2本のパイプが見えますが、これがエアコンのガスが
循環するホースです。

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エアコンユニットを車体から取り外しました。ここまで熟練のメカニック
でも3時間はかかってしまいます。

今回トラブルの原因となっているエバポレーターは、このユニットの中に
内蔵されています。




20080514131624.JPG

これが破損したエバポレーターです。ご覧の通り、長年の使用で
コアの冷却フィンがホコリとオイルで汚れているのがわかります。

予想通り、ガス漏&オイル漏れをおこしていました。


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別の角度から。ちなみに、エアコンフィルター(ポーレンフィルター)
を装着していた車両ならここまで汚れが付着することはありません。

ポーレンフィルターには、花粉やホコリの進入を防止する役割の他に、
エバポレーター保護、虫の進入を防止して異臭や雑菌の繁殖を抑える
などの効果があります。

装着は非常にカンタンですので、未装着の方は装着をおすすめします。



20080515130912.JPG

左が新品のエバポレーター。右が取り外したエバポレーターです。
古いユニットは中央付近が湿ったように汚れていますが、これは
エアコンガスの循環ホース内を一緒に流れているオイルが漏れている
為です。

エバポレーターのトラブルの場合、なぜかこのようにユニットの中央
付近にダメージを負っているケースが非常に多いのです。


ちなみに、このエバポレーターは、純正品の場合パーツ代が約5万円、
OEM商品の場合で約2.5万円くらいです。これに工賃が加算されますの
で、結局消費税と合わせて10万円オーバーの修理となります。

しつこいですが、手痛い出費をできるだけ抑えるためにもポーレン
フィルターの装着をおすすめします!


2008年9月11日 | | コメント(0) | トラックバック(0)

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